電源回路・電子回路等では、入力インピーダンス、出力インピーダンスが重要な要素となってくる。今回、LTspiceを使用して、降圧コンバータ(バックコンバータ)入力インピーダンス、出力インピーダンスを求めてみた。
入力インピーダンス:Zin、出力インピーダンス:Zoは下記の式で定義される。
$$ \begin{align}
Z_{in} &= \frac{\Delta v_{in}}{\Delta i_{in}} \\
Z_{o} &= \frac{\Delta v_{o}}{\Delta i_{o}} \\
\end{align} $$
降圧コンバータの入力インピーダンス
LTspiceでの入力インピーダンス測定用シミュレーションモデルを以下に示す。入力電源にAC解析用信号を入れ、入力電流を変化させる。そのときのΔvinとΔiinを測定し、入力インピーダンス:Zinを求める。今回、降圧コンバータは固定デューティで動作させた場合で測定する。

シミュレーション結果を以下に示す。赤線は降圧コンバータの入力インピーダンス、青線は入力コンデンサ:10uFのインピーダンスを示している。
インダクタL:200uHと出力コンデンサ:100uFの共振周波数:1.1kHz付近でインピーダンスが低下している。また、インダクタL:200uHと入力コンデンサ:10uFの共振周波数:3.5kHz付近で反共振が見えている。それ以降の周波数では、入力コンデンサ:10uFのインピーダンスのみが影響することが確認された。

降圧コンバータの入力インピーダンス
LTspiceでの出力インピーダンス測定用シミュレーションモデルを以下に示す。入力電源にAC解析用信号を入れ、入力電流を変化させる。そのときのΔvinとΔiinを測定し、入力インピーダンス:Zinを求める。今回、降圧コンバータは固定デューティで動作させた場合で測定する。

シミュレーション結果を以下に示す。出力側にAC解析用の電流源を追加し、出力電流を変動させる。そのときのΔvoとΔioを測定し、出力インピーダンス:Zoを求める。
降圧コンバータは出力側から見るとRLCの並列回路となり、インダクタL:200uHと出力コンデンサ:100uFの共振周波数:1.1kHz付近でピーク値となっている。
